未知の世界だったテレクラへの淡い期待が断ち切られ、完全にくつろぎモードに入ってるとまたしても電話が鳴りました。 もういい加減、相手の要求もワンパターンなのでうんざりでしたが、せっかくなので出るしかありません。私の結構テンション低めの応答に対し、向こうからは“こんばんは~^^”と、ハリのある明るい声。今までの相手とは明らかに雰囲気が違ったので、こちらも気を取り直して“はじめまして^^よろしくね”と精一杯の爽やかさをアピールして何とかまともな?会話をしようと試みました。
意外にも彼女の方から色々話してくれて明らかに今までにないまともな会話です。
しかし、最初に言ってしまいますが、彼女はいわゆる“サクラ”でした。
どうりでこちらから話を振らなくても話題が途切れずにむしろ盛り上がってた訳ですね。
彼女のサクラとしてのスキルは結構高いと思いました。まぁ普段の日常でもコミュニケーション能力は高いと感じさせる女性でしたが。
で、何故彼女がサクラだと判明したかというと、、、自分から白状しました。
テレクラに慣れている人ならすぐに判るらしいですが、私は初心者だった為、そんな疑いなんか持つ事なく彼女との会話を楽しんでいました。話す内にお互いの共通の趣味があったり、出身地も同じで地元ネタなどで盛り上がり、気が付いたら1時間以上話し込んでいました。これが単にサクラのバイトとしてみれば私はいいカモだったでしょう。
しかし相手も人間です。徐々に彼女の方が私に興味を持ち始めてるのを感じられるようになり、彼女の方から“実はまだ話したい事があるんだけど”と切り出されました。ここでは話したくないからと言われお互いの携帯番号を交換して、“絶対に店を出てから掛けるように”と念を押されて電話を切りました。
外に出て彼女の携帯に掛けると、本当に外からか確認するような、かなり警戒した感じだったので通りまで出て車の音などを聞かせると安心したのか、さっきまでの明るい声に戻り、“実は私、サクラなんだよね”のカミングアウト。
とはいえ、さっきまでの会話に悪意なんて感じられなかったし、例えそうだとしても私は普段では味わえないような不思議な体験をして楽しませてもらったので、怒るような事ではないと思ってました。
こんな事で彼女としばらくの間親密な関係になるなんて全く想像できませんでしたが、この経験が見ず知らずの、普段では全く縁の無かった女性と知り合える出会い系の世界に入るきっかけになりました。
(続く)